福田和子の物語を映画に
『私の見た世界』は、松山ホステス殺人事件で指名手配され、15年近く顔と名前を変えて逃走を続けた福田和子をモデルにした物語。この題材に惹かれた理由を、石田さんはこう語っています。「彼女についての本を読んでたら、頭の中に映像が浮かんできたんです。最初は映画にしようとは思ってなかったけど、だんだん『これ、映画にしたら面白いかも』って」。そんなふうに、インスピレーションがどんどん膨らんでいったんだそうです。
石田さんは2019年に短編映画『CONTROL』で監督デビューを果たしてますが、その時に「監督ってめっちゃ難しい!」って実感したそう。「自分のイメージを形にするのって、こんなに大変なんだって思い知りました(笑)」。それでも、脚本をコツコツ書き溜め、予算や実現可能性を考えた結果、福田和子の物語を最初の長編作品に選んだんだとか。確かに、逃亡者の視点で描く物語って、めっちゃ興味深いですよね。
主人公の目線で描く、日常と緊張感の両立
この映画の面白いところは、タイトル通り「主人公が見た世界」に焦点を当ててる点。逃亡中の女性の目線で、日常の何気ない瞬間も、常に漂う緊張感も描かれています。石田さんは、「福田和子の逃走劇を再現するんじゃなくて、彼女が見た景色や人々の物語を表現したかった」と話します。だから、映像も主人公の視界を意識して、スタンダードサイズで撮ったんだって。カメラ目線での演技も多く、俳優として活躍してきた石田さん自身、「これ、めっちゃやりづらいよね(笑)」って感じたそうですが、キャストの皆さんが見事にやってのけたそうです。
描かれるのは、非日常的な逃亡の日々だけど、同時に普通の日常も混在してるのがポイント。「逃げてるって意識がなければ、普通にお酒飲んだり、会話したりする生活。でも、いつもどこかで緊張感がある。そんな空気感が映像から伝わったらいいな」と石田さん。逃亡者ならではの、人の反応に敏感になる感じとか、静かな緊迫感がスクリーンから伝わってくるのが楽しみです!
監督業の「大変さ」と向き合った日々
映画監督って、どんな感じ?って聞いてみると、石田さんから返ってきたのは「大変。ほんっとに大変!」って言葉(笑)。でも、その裏には真剣な思いが詰まってました。スタッフやキャストとのコミュニケーションが特に難しかったそう。「女優として知られてる私が監督やるってなると、『仕事なくなったから監督でもやるの?』みたいなシビアな空気感もあったりして(笑)。ちゃんと理解してもらって動いてもらうの、めっちゃ大変だった」と振り返ります。
撮影期間はわずか10日間。最初はチームの距離感を感じつつも、「このままじゃダメだ!」と、石田さん自ら「ちょっと話したいことがある」と切り出して、思いを伝えたんだそう。「伝わった…のかな?(笑)」と冗談っぽく話すけど、ブレずに最後までやり切ったのは、彼女の強い意志があったからこそ。スタッフやキャストもその思いに応えてくれて、なんとか形になったんだって。なんか、こういう裏話聞くと、映画ってほんと多くの人の力でできてるんだなって実感しますね。
石田えりの新たな挑戦に期待!
石田えりさんって、どの時代も自分らしい輝きで私たちを驚かせてくれる存在。今回の『私の見た世界』も、彼女の新しい一面を見せてくれる作品になりそうです。逃亡者の視点で描く独特の世界観や、日常と非日常が交錯するストーリー、どんな映像になってるのか、今からワクワクします!石田さんの「大変だったけど、やってよかった」って笑顔が、作品への愛を物語ってる気がします。
みなさんは、この映画、どんな風に楽しみたい?公開が待ち遠しいですね!また、こんな面白い裏話があったら、ぜひ教えてください!